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脂肪の話

 一体なんなんですかね、脂肪。いや脂肪といっても身体にまとわりついているこいつのことではなくて、確かに僕の引き締まった腹筋を覆い隠して腹を醜く弛ませているこいつも気にはなるんですけれど、僕が今話題にしたいのは低脂肪乳です。
 低脂肪乳
 牛乳にひと手間加えてるくせに何故か安くなる加工乳の話。
 何故安くなるのか全く知らないのでその原因を究明したくもあるんですけど、どうせ取り出した脂肪からバター作ってるからとかだと思うんでそこは置いておきます。
 あれ、どうしてあんなに美味しくなくなるんでしょうかね。
 シチューなどの販促文句としてよくある「コク」、あれを見るたびに「コク」ってなんだよ「コク」って、「コク」はまだいいとしても「コクまろ」はもう一体どういうことだよ、お前は平安時代歌人かよ、そうどやしつけたくなるのですが、成分無調整牛乳と低脂肪乳を飲み比べたら一発で「コク」の意味が理解できます。低脂肪乳、薄い。何かが物足りない。牛乳と比較して明らかに欠乏しているものが存在する。この欠乏した何かこそが「コク」であり、そしてそれは脂肪に他ならないわけです。
 脂肪=コク。
 昔、とある友人が言っていた言葉があります。

「後輩の女の子とお付き合いできた場合、すぐにタメ口にさせる奴は何も分かっちゃいない。敬語から次第に言葉が砕けてくる、その距離感の変遷こそが至高なのである」

 これはちゃうやつやったわ。

「カロリーの高いものが美味いに決まっている」

 そうなんですよ。食事の目的とは、まさにエネルギーを取ることそのものなので、炭水化物や脂が美味くて当然なわけです。三大欲求の一つである食欲の最大目的を抑えつけてまで、安さやカロリーを気にして低脂肪乳を買う意味なんてあるのでしょうか? それはすなわち、人生の1/3を損することにさえ繋がるのです。
 そうと決まれば最早低脂肪乳なんぞに用はありません。冷蔵庫で眠る低脂肪乳に別れを告げ、酪農牛乳でも求めてスーパーへと駆け出すことにしましょう。良い子にして待ってるんだぞ成分無調整牛乳。

 

 酪農牛乳:¥157

 低脂肪乳:¥98

 

 酪農牛乳たっけえ!!

 

 

 こうして僕の冷蔵庫には、今日も低脂肪乳が並ぶ。